ブランドジュリエ paris通信 パリプラージュ

パリの夏の風物詩、
パリプラージュ

2020年も開催中です!

実に不思議な2020年にも、夏は巡ってきました。
現在パリは、バカンスムードいっぱいです。

 

コロナイヤーの今年の夏休みを、
フランス人はどう過ごしているのか?

気になりますね。
私の周囲を調査したところ、
いつもは必ず外国旅行をしている人でも、

今年は
フランス国内旅行に残ると答える人がほとんどでした。

「できればせめてスペインやギリシャへ行って、
美しいビーチ
(と、フランスより安い物価)を楽しみたいけれど、
バカンス中に国境封鎖されても困るから」

というのが、その理由。

幸いフランスは、本当に恵まれた国土を持つ国。
変化に富んだ自然もあれば、文化遺産もたっぷりあります。

「オーベルニュの森林をサイクリングして、
南仏アヴィニヨンの実家に帰って、
海沿いのラ・ロッシェルに住む妹夫婦を訪ねたついでに、
バスク地方の友人の別荘へ寄って・・・」

と、計画を話してくれた友人もいました。
わざわざ国外へ行かずとも、山あり、海あり、グルメありの
豊かなバカンスを過ごせること間違いなしです。
さらに言うと、友人宅や親戚宅を尋ねる旅は、
予算の心配もありませんね。

 

私のようにパリに残る人は、パリ市観光局が企画する
「パリを再発見するガイドツアー」
に参加したり、毎年恒例のパリプラージュへ行ったり。

ガイドツアーもパリプラージュも、
無料で楽しめるのが嬉しいです。

パリプラージュは、ご存知の方もきっと多いと思います。
セーヌ川岸がビーチに変身するパリプラージュ。

2002年に始まり、以来毎年開催されている
パリの夏の風物詩です。

数年前からはセーヌ川沿いだけでなく、
ウルク運河沿いでも開催されていて、
こちらのパリプラージュの方が
パリジャンたちには人気が高い印象。

コロナ禍の外出制限中、
今年のパリプラージュはどうなるだろうと思いましたが、
今年も無事開催されました。

そして、さすが臨機応変が得意なフランス人、
なんとコロナイヤーにふさわしい演出なのです!(笑)

 

セーヌ川沿いを飾るパネルは、
安全距離の確保などのコロナ対策を、
ユーモアを交えて教育する内容。

そしてなんと、
無料でPCR検査と抗体検査をしてもらえる
青空検査所も登場!

医師の紹介状なし、予約なしで、誰でも検査してもらえる。

ということで、14時のスタート時には長蛇の列。
パリ在住者に限らず、
地方の人も、外国人も、並んでいました。

私もPCR検査をしてもらいました。
あの長〜い綿棒が怖かったのですが、ニューヨーク市長の

「ほら、こんなに簡単なことですよ」

という実演を思い出し、勇気を出して挑んだところ、
思ったより全然平気でした。
すーっと入っていって、違和感なく、
担当の看護師さんが上手だったのだと思います。

抗体検査のほうは、パチっと指を刺して少量の血液を採取。

身体の中でも一番敏感な指先を刺すなんて!

と、怖くてしょうがありませんでしたが

「PCRに比べればなんでもないですよ」

という看護師さんの言葉通り、確かにほんの一瞬の出来事。

 

サージカルマスクももらって、
これだけのことを全て、無料で受けられる。

パリ市に感謝です。

 

抗体検査のほうは、その場で結果がわかりました。
医師が二人いて、診断書を渡してくれました。
PCR検査のほうは、後日結果が携帯に届くとのことです。

パリプラージュでコロナ検査ができることを、
実は私は知らなかったのですが、
次女が教えてくれたのでした。
彼女はこれからバカンスに出るにあたり、
その前に自分が感染源にならないことを
知っておきたかったのだそうです。

「友達の中には社会人もいるから、
もし感染させたら困る」と。

安心してバカンスに出たい、
みんなそう思っていると思います。
その希望に応えるためにも、
この手軽な青空検査所は有益だと思いました!

 

青空検査所だけでなく、
ベビーフット(卓上フットボールゲーム)や
巨大チェスなど、
他のお楽しみももちろんあります。

次回は一人で本を手に、
または友達と一緒によく冷えたロゼを持参して、
パラソルの下で過ごしたいと思います。

 

さて、この日はついでにセーヌ川沿いを散歩しました。

パリで一番美味しいアイスクリーム屋さんと名高い、
ベルティーヨンでアイスクリームを食べて、
修復中のノートルダム寺院に挨拶して。

外国人観光客のほぼいないパリは、程よい賑やか加減です。

冒頭に書いた、
「わざわざ国外へ行かずとも、山あり、海あり、グルメありの豊かなバカンスを過ごせること間違いなしです」、

日本もそうですね。

 

日本も豊かな観光資源を持つ国です。

日本から届くニュースを聞くかぎりでは、
その豊かな観光資源を満喫するのは、
もう少し待ったほうが良さそうです。
海も山も逃げませんから・・・

次回も夏のパリのリポートをお届けします!
どうぞお楽しみに!

それではまた、アビアントー!

 

 Keiko SUMINO-LEBLANC
 パリ在住ライター・コーディネーター 日仏語翻訳者

1997年からパリに移住。
パリでの結婚・子育てを経て
フリーランスライター・コーディネーターとして活躍中。
食とライフスタイルを専門とするジャーナリストとして、
フランス、日本の数々の雑誌・メディアに寄稿。
また、翻訳家として単行本も共著。

keiko’s paris journal <パリ通信 – KSL> パリのライフスタイルを更新中

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